読書感想文をAIチャットに書いてもらうってどれぐらいのレベルのものが出来上がるのか興味ありませんか?
私達と同様に心配する親御さんが多いのではないでしょうか?
そこで!AIチャットに芥川龍之介作「羅生門」の読書感想文を書かせてみて、本当に子供っぽい文章が書けてしまうのか?試してみました。
- AIチャットの文章作成する能力はどの程度まで達しているか
- 小学*年生と細かい指定をした際に忠実に再現できるか
- (小学生)はAIチャットで夏休みの宿題をさぼれるのか(笑)
本記事は、大手企業で「AIを用いた製品開発経験」が5年を超える筆者(ぽにょ)がお送りします。
結論
- AIチャットの読解能力・文章作成能力はとても高い
- 「子供が書いたように」といった課題には対応できる部分と対応できない部分がある
- 秀逸なアウトプットを出力するために学習されているので、レベルを落とした回答は苦手
今回、Googleが開発したAIチャット”Bard”を使用しました。以下のURLから皆様も無料で利用が可能です。
世の中では既にAIチャットを使用して宿題をやってくるなど問題が起きているようです(以下参照)。学校の先生ってこういったことに都度対応が必要で大変だな、、、
学校側・先生側としてはどうやって上手く付き合っていくのか問われる時代なのでしょうか。(ちょっと他人ごと)
小5女子の読書感想文に“違和感”…実は「ChatGPT」が書いていた!?その後の授業で先生が教えた意外なこと|FNNプライムオンライン
FNNホームページ
では本題に入ります。(笑)
小学5年生ふうの読書感想文
まずは、小学5年生が書く想定でBardに読書感想文を書いてもらいました。お試しなので短めの600字で書いてもらいます。
Bardへはこのようにお願いしてます。
”小学5年生が芥川龍之介の羅生門を読んで600文字の読書感想文を書いた文章を作って”
以下にBardが出力した文章を掲載します。
まず感心する点として、文章として違和感がまったくありません!本当に凄い技術であり、AIに仕事が奪われるといわれている理由が納得できます。
また、「羅生門」と入れただけで米国発のBardはしっかりと内容を理解しています。
小学5年生の文章か?という問いに対しては、確かに使っている漢字や言い回しなどは小学5年生の文章かも?と思わせる文章でした。
ただし、筆者が先生だとしたら文章構成が上手すぎて疑問を持つかもしれません。
それはまとめ文書の冒頭にある
”私は、芥川龍之介の羅生門を読んで、人間の心の闇と善を学びました。”
との結びに対して、感想文内で「人間の心の闇と善」について繰り返し触れている構成や、書き出し・終わりの文章でしっかり結論を述べているところなど関心するような内容であったためです。
私もブログを書く身として見習いたいぐらいです。(笑)
question
”小学5年生が芥川龍之介の羅生門を読んで600文字の読書感想文を書いた文章を作って”
Answer
芥川龍之介の羅生門を読んで、私は、人間の心の闇を垣間見た気がしました。
物語は、平安時代の京の都の羅生門で、雨宿りをする男の語りから始まります。男は、雨の中、武士の首を盗んだ男と、尼僧の着物を剥ぎ取った男の話を耳にします。男は、その二人の話を聞いて、人間の心の浅ましさを思い知らされます。
武士の首を盗んだ男は、盗んだ首を売って金を得るために首を盗みました。尼僧の着物を剥ぎ取った男は、着物を着て美しく見られたいために着物を剥ぎ取りました。二人の男は、自分の欲望のために他人を傷つけることをためらいません。
男は、二人の男の話を聞いて、人間は、自分の欲望に支配されて、他人を傷つけることをしてしまうということを知りました。男は、人間の心の闇に恐怖を覚えますが、同時に、人間の心の中には、善も存在することを知りました。
男は、雨宿りをしているときに、雨に濡れた子犬を見つけます。男は、子犬を家に連れて帰って、食べ物や水を与えます。子犬は、男の優しさに感謝し、男の家に留まります。男と子犬は、お互いに助け合いながら、幸せに暮らします。
男は、子犬との出会いを通して、人間の心の中には、善も存在することを知りました。男は、人間の心の闇に恐怖を覚えましたが、同時に、人間の心の中には、善も存在することを知り、希望を持ちました。
私は、芥川龍之介の羅生門を読んで、人間の心の闇と善を学びました。人間は、自分の欲望に支配されて、他人を傷つけることをしてしまうこともありますが、人間の心の中には、善も存在します。私は、人間の心の闇に恐怖を覚えますが、同時に、人間の心の中には、善も存在することを知り、希望を持ちました。
小学2年生ふうの読書感想文
次に、小学2年生が書く想定でBardに読書感想文を書いてもらいました。同様に600文字にしています。
2年後にこんな文章が書けるなんて想像できない。。。
こちらもBardへはこのようにお願いしてます。
”小学2年生が芥川龍之介の羅生門を読んで600文字の読書感想文を書いた文章を作って”
たしかに、小学5年生から比べると「文章の羅列」という印象を受けました。
ただし、AIチャットは主軸の文書を作った上で小学2年生ふうにしているのか、それとも作られたストーリーにそって小学*年生が使用できることばを当てはめているのか。
完成形にノイズを入れているような文書に筆者は思えました。
どちらにしろ文章構成は上手く、小説内の人物の心情を的確に描いており、さすがに文学少年・少女でもない限りこの文章は書けないのでは?と思ってしまいました。
皆さんはどういった印象を持ちましたでしょうか?
question
”小学2年生が芥川龍之介の羅生門を読んで600文字の読書感想文を書いた文章を作って”
Answer
「羅生門」は、平安時代の都、京の羅生門を舞台に、下人、侍、老婆の三人の人物が登場し、それぞれの視点から語られる短編小説です。
下人は、雨宿りのために羅生門に立ち寄ります。すると、そこには死体がありました。下人は、死体を盗もうとしますが、怖くてできません。
侍は、羅生門を通りかかります。侍は、死体を見ると、下人が死体を盗もうとしていると勘違いします。侍は、下人を捕まえて、死体を盗もうとした罰として、斬首します。
老婆は、羅生門を通りかかります。老婆は、侍が下人を斬首するのを見て、侍に助けを求めます。老婆は、侍に、自分の娘が何者かに殺され、その犯人を探してほしいと言います。侍は、老婆の話を聞いて、娘を殺した犯人を探すことを約束します。
侍は、娘を殺した犯人を探しますが、犯人は見つかりません。侍は、老婆に、娘を殺した犯人を見つけることができなかったことを謝ります。老婆は、侍に、娘を殺した犯人を見つけられなくても、感謝していると言います。
「羅生門」は、人間の心の弱さや愚かさを描いた作品です。下人は、自分の欲望に負けて、死体を盗もうとします。侍は、下人を死刑にしますが、それは自分の正義のためにしたというよりは、自分の怒りに任せてやったという感じがします。老婆は、娘を殺されたのに、侍に感謝します。それは、老婆が、侍の優しさを理解しているからかもしれません。
「羅生門」は、人間の心の弱さや愚かさを描いた作品ですが、同時に、人間の優しさや愛情も描いた作品です。私は、「羅生門」を読んで、人間の心の複雑さを学びました。
- AIチャットの読解能力・文章作成能力はとても高い
- 「子供が書いたように」といった課題には対応できる部分と対応できない部分がある
- 秀逸なアウトプットを出力するために学習されているので、レベルを落とした回答は苦手
最後までご覧いただきありがとうございました!
2児の親としてはAIチャットで夏休みの宿題なんかされたら困る。。